相場展望~1%への怒り・11月10日号

相場展望~1%への怒り・11月10日号

10/20号においてトランプ大統領誕生を予測しました。それは日経平均に刻まれる20週91日サイクルとの兼ね合いから逆算して、下落を促す材料があるとすれば、トランプ大統領誕生しかないと読んだ為です。そしてもう一つ大切な事は9人目の最高裁判事に多くの敬虔なキリスト教徒たちが、同性婚や人工妊娠中絶を認める人物を望んでいないという心からの問題でした。

アメリカは1%の富裕層と20%の貧困層、そして残る中間層によって形成されている社会です。中間層はオバマ政権の経済政策に不満をもっていました。企業は人件費の安いメキシコなどに工場を移転します。ナビスコ工場の閉鎖で600人がレイオフされました。ただでさえメキシコからは不法移民が押し寄せ、白人の仕事を奪っています。トランプがメキシコとの国境に壁を作るとしたのは多くのアメリカ人たちが思っていた本音でした。1%の富はウォール街にも集中しています。その大量献金をホワイトハウス24年間の生活をしているヒラリー・クリントンが受けていた事は快しとしない事でした。クリントン財団はサウジから20億$・カタールから5億$を資金を受けながら寄付は少なく、IS国に資金提供していた疑いもあります。中国からの迂回献金もかなりの額でした。大衆は待っても、トリクルダウンの恵みの滴が落ちてこないと思いました。老朽化した橋・道路を治す公共工事に大量のお金を使い・雇用を増やすというトランプのビジョンは素直に受け入れられます。

韓国も財閥を中心とする1%の富裕層が富を独占する社会です。中国景気に便乗して輸出が伸びている間は不満はでませんでしたが、急速に経済が減速すると、財閥への不満が噴出します。まずは在日企業のロッテ財閥への訴追事件が起き、ついで国政に関与してして甘い汁を吸っている崔容疑者がオリンピック選手育成資金としてドイツに送金したお金がサムスン財閥の競走馬購入資金に充てられていると知り、サムスン電子がやり玉にあがります。1%への怒りが第二の韓国危機を起こそうとしています。

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