相場展望~トランプ大統領・10月20日号
11/3の大統領選挙の前に大統領候補同士のTV討論会と副大統領候補同士のTV討論会も何度か行われます。2回の大統領候補討論会はクリントンに軍配が上がり、最初の副大統領候補討論会では共和党のペンスに軍配が上がりました。アメリカの大学では議論で相手に打ち勝つディベイトの練習をさせられます。その際大切なのは、激高しないで冷静である事です。ケーンは激高してしまいましたが、ペンスは冷静に受け流し風格がありました。トランプはTV番組の司会を長くしましたし、ペンスはラジオ番組の司会をした経験があります。トランプ・ペンスのペアは視聴者のツボをある程度心得ています。大統領が空位となった場合は副大統領が昇格しますから、副大統領は重要なのです。いままで副大統領が大統領に昇格した例は9度ありますが、フランクリン・ルーズベルトに代わったハリー・トルーマンは日本に原爆を落とし、ジョン・f・ケネディに代わったリンドン・ジョンソンはベトナム戦争を泥沼化しました。クリントンの健康状態が不安なだけにケーンでは不安です。
TVの討論会では首を大きく振り続けるトレマー症状・8/6のスピーチの最中では目が泳いで固まり側近が走り寄りました。9/11式典では途中退席をし意識を失って車に乗り込みました。最初は熱中症・二度目は肺炎と説明されましたが、パーキンソン病の疑いがあります。ウォール街からの膨大な献金の為にクリントンは引くに引けなくなっていると推察します。
2回目の討論会を前にしてトランプ候補の11年前の女性蔑視発言まで出したのは、クリントン候補が圧倒的優位にたてない為でした。今回の大統領両候補共に不人気であり、米国の識者たちは9人目の最高裁判事人事の方が大切と考えています。2月に保守派の重鎮スカリア判事がなくなってから、最高裁は保守派4人リベラル派4人に分かれています。リベラル派はすべて民主党政権時代に選ばれた人ばかりで、オバマも空席の人にリベラル派を推しましたが上院60/100がクリアできませんでした。最高裁判事は辞任しないかぎり終身制であり、敬虔なクリスチャンの人々は、人工妊娠中絶を認め、同性婚を認めるようなリベラル派は許せないと考えています。それがトランプがなかなか脱落しない、隠された理由なのです。
20週毎にボトムが訪れる日経のサイクルからみれば、アメリカ大統領はトランプになるか、その時期に大規模テロが起きるかのいずれかの読みです。