相場展望~山口組利権工事・10月13日号
今や故人となったイラク人のザハ・ハディトは巨額費用となって問題となった東京オリンピックのアーチ型スタジアムのデザイナーです。ザハとチームを組んだのが日建設計・竹中工務店・森元首相です。結局この案は没となりました。そして築地から豊洲への移転にもまったがかけられました。土壌改良工事が省略された大問題以外、市場関係者からは使い勝手の悪さが指摘されていました。水産物のトラックは横から一気に荷下ろしするのに狭い後ろからしか荷下ろしできない設計・マグロの解体ができないような狭いブース・フォークリフトの移動がスムーズにできないなど素人設計の上に費用だけは4000億が6000億へと膨らみました。ここにも出てくるのは日建設計と森元首相です。同じチームが同じ悪さをするのです。
築地市場問題は伏魔殿であり、公にされれば死人が出るとも言われていました。表向きには政治家が関与していますが、都議会のドンと言われていた内田茂都議は山口組五代目の舎弟分です。様々な工事には内田・森の両名の親しい企業だけがかかわります。ヤクザの名前がでないフロント企業が甘い汁を吸い、上納しつづけたのです。森元首相の政権は不人気で、最後は支持率が7%にまで落ち込みました。森政権で幹事長を務めた野中広務・古賀誠は、山口組最大のフロント企業・食肉商社ハンナン・マトラスの第二位と第三位の株主でした。筆頭株主はもちろん五代目です。森政権から小泉政権への移行がスムーズであったのは、裏社会流に言うと山口組から稲川会へのバトンタッチであった為でもありました。小泉氏の祖父は入れ墨を入れた逓信大臣でした。バブル崩壊後の不良債権処理問題には常にヤクザとの折り合いをつけなければならなかったのが野中・古賀を幹事長にすえなければならないもう一つの理由でしたが、今もなお利権を手放さないその姿は異様です。
森政権とほぼ同じ時期に都政を司ったのは石原慎太郎です。石原伸晃が、同じ自民党の小池百合子を推さずに、民主党が最初は推薦しようとしていた岩手県知事だった増田寛也を推薦したのは、増田ならば、豊洲問題も東京五輪関連施設の利権問題の追及はしないと踏んだからです。親父の悪事を気づき、かばいたかったからにほかなりません。