日柄も下値も予定通りに

日柄も下値も予定通りに

(相場展望~出口の難しさ) 2月1日号

 株価暴落をきっかけとした恐慌にならない為に一時的に異常金融緩和をする事は致し方ないとしても、それを正常化する出口戦略を示す事は容易ではありません。日本はバブルの頂点で総量規制という膨れ上がった風船に針を刺すという手段をとった為に長期のデフレに陥りました。株価を下げない程度の利上げを繰り返すと、程よい湯加減となるゴルディロックス相場となります。2017年の相場はまさにそうでした。アメリカは風船に針を刺さず、指圧する方針を示したのです。
 年間6兆円もの株式ETF買いを続ける日銀が出口戦略を示す事は、はるかに難しい事です。6兆円を3~4兆円に減額すると言うだけで株価急落を促すからです。増税政策を取る限り脱デフレ宣言など出せるはずはありませんが、政府が脱デフレを認定した時は6兆円を買い続ける大義がなくなります。
 中央銀行が株式を買い支えるような先進国は日本以外ありません。導入当初は株が大幅安した時だけ介入する暗黙のルールがありましたが、買い入れ額が年間1兆円から3兆円さらに6兆円となるに及んで、2万円を越えた位置でもTOPIXが前場1%以上に下げれば機械的に買います。結果25%の銘柄で筆頭株主となり、95%の銘柄の上位株主となりました。四季報をみても日銀の名がない不透明な商いです。アドバンテストの17.6%、ユニクロの15.8%(浮動株ベースでは63.2%、今のペースで買い入れると22年には99%を占めるに至ります)、太陽誘電の15%がランキングベスト3です。
 官僚は一度ルールが決められると誤っていると思っても突き進む、大東亜戦争の敗戦過程と同じです。決算をごまかした企業・強度不正・検査不正をした企業も一時売られても、日銀の買いで上がりだします。海外年金や政府系マネーの運用者は買い場を与えてくれない事に不満を持ち、政策決定会合前後の変更リスクを感じ始めています。
 行幸を頼む相場に安住すべきではありません。
 
 
(実践チャート指南)


NYダウはリーマンショック後の安値6469$から月足二段下げは18351~
15370$のただの一回です。天井打ちとなるには後二度必要な理屈ですが、15370$からは2年半も経過しています。15370$の安値からは週足二段下げが4度目が21169~20379$の所でました。天井打ちとなるには5度目が必要です。20379$からの日足二段下げは21070~20553と21535~21197と22179~21600と23602~23242の4度です。26166$から5度目が出れば波動は下に転換します。23242$からの日足大引け足で分かつ波動は23242~24327~24101~24876~24719~25299~25256~26215~26106
~26616$の9波動で完了しました。26616$からは下に並び黒の暴落線が出て、引けで1日戻しの形なので、天井打ちと判断します。15370~26616まで10796$も上昇したので少なくとも38.2%押しの4124$は下落しましょう。22492$と計算できます。それは200日移動平均の22429$の近似値です。この値は月足二段下げで取る値とすれば
最初の下降波は24554$となります。なお10796$の半値押しを目標とした場合は23917$までが最初の下降ターゲットとなります。

日経平均はNYダウの天井日1/26より少し早めの1/23の24129で天井打ちとなりました。月足は12月は11月陽線に孕む首吊り陰線に対して
1月は22994~23065に窓を開ける長い上髭の塔婆となりました。
天井打ち後、週足はツタイ、日足は並び黒の暴落線が出ていますので、次の下への2空目の窓開きが、日足二段下げを伴う暴落入りサインとなります。気づけばNYダウに日経は3000円近く水を開けられました。NYがトップから2000~2500幅下げるならば、同様な幅ならば
22000~21500所かターゲットとなります。これは常々こだわっている21972割れ、2/16までという目標とも合致します。

日経の月足週足の急変サイクルからみて、次のボトム該当週は週伸びても24週目の2/16週です。18224~19239は週に直すと21週、日では100日かかりました。これと同じリズムで日足で安値がくるとすれば2/6となります。2/6に下方衝撃波期待です。



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